「第２７話 ありがとう！Ｍｒ．さかい〜最終回〜」というタイトルからスタートです。
コゲ軍団アジトの喫茶店ＪＩＴＴＥＲＳ（ジェトリス）の外観を映します。そして中です。
オコゲ総帥がテーブルで、なにやら雑誌をひろげて見ています。
そこにコゲコゲラーが、掛け込んできます。
「オ〜コゲ総帥、大変です、コゲ！！」
オコゲ総帥が、ページをめくりながら答えます。
「なにぃ？コゲコゲラー、騒々しい」
するとコゲコゲラーが
「今週で、焼肉ヒーローが最終回らしい、コゲ」
と、ちょっと困ったように言います。
「まあ、ヒーローの正体がバレたら、しょうがないわなぁ」
と、ほおづえをつきながら答える、われらがまどかちゃん扮するオコゲ総帥です。
「これからどうするんですか」
と、途方にくれるコゲコゲラーに、見ていた雑誌をポンと手のひらで軽く叩いて
「だから求人情報見とるんやないの」
と、答えるオコゲ総帥です。なんとテーブルの上に置いてある何冊かの雑誌は、求人誌のようです。
「この顔で転職はキツイ、コゲ」
と言って、自分のまぬけな、がいこつ顔をなでるコゲコゲラーです。まっ、サラリーマンは無理でしょう。
ところでふたりとも、喫茶店ジェトリスの店員じゃなかったの？
場面かわって川が流れるそばの、土手のあたりの段になったところにＭｒ．さかいと優子がすわっています。
目の高さに、Ｍｒ．さかいキーホルダーをさげて、優子が
「ふぅ〜、今でも大輔さんがＭｒ．さかいだなんて信じられない」
と言ってＭｒ．さかいに視線を流します。
「隠しててすいません。でも俺は優子さんのことが好きなんです！」
と、Ｍｒ．さかいが優子への思いを告白します。
「ありがとう、Ｍｒ．さかい。・・・でも〜、ごめんなさい。私、世界の平和を守るＭｒ．さかいは、みんなのヒーローで好きよ。
でも私の本当の王子さまって、ふだんはへなちょこでカッコ悪いけど、いつも私だけのことを思ってくれてる・・私そんなへなちょこな王子さまが好きなの」
と、優子が番組最大の長いせりふで答えます。その間ピンクのハートマークが浮かんで、そのなかに過去の大輔の映像が流れました。
それは戦う姿勢の大輔や、南の島で走ってくる大輔や、ばんそう膏を貼った大輔などです。うん、最終回にふさわしい映像です。
「そ、それって・・・」
とＭｒ．さかいが小さくつぶやきます。
Ｍｒ．さかい＝坂井大輔 ということを考えるとちょっと理解しにくい優子のことばですが、まっ、いいか。
そして、アップで写していたカメラの位置がパッと切り替わり、優子とＭｒ．さかいは画面左下4分の1と小さくなります。
一番左が川、そしてふたりがいる階段、画面中央は土手下の道がはるか向こうまで続き、右側は土手が高くなっています。
こちらがわに座っていた優子が、スクッと立ち上がります。遅れるようにしてＭｒ．さかいが立ちあがります。
「じゃあね、Ｍｒ．さかい」
「はい、優子さん」
というやりとりのあと、優子は手を振って向こうへ歩いて行きます。それを手を振りながら見送るＭｒ．さかいです。
そのとき突然、画面右下から立ち上がるようにして、オコゲ総帥とコゲコゲラーがアップで登場します。
オコゲ総帥が、感動に声をふるわせながら
「ええ話やなあ〜」
と言って手で涙をぬぐいます。コゲコゲラーも感動にむせび泣きながら
「ク、ク、ク、コゲ、コ〜ゲ」
と、目に手をあてました。
美しい場面に、ぼくも思わず感動の涙・・・・は流しませんでした、はい。
場面かわって、優子と大輔が働くペットショップを外から映します。
ガラガラと音がして大輔の「うわ〜ぁ」と言う悲鳴とともに、建物が揺れます。そして中です。
優子がちょっとふくれたような顔の笑顔で
「あ〜、また」
と言って、こけて床にしゃがんでいる大輔のもとへ歩み寄ります。
「す、すいません、優子さん」
と言う大輔に
「もう、大輔さんったら」
と言いながら、散らばった商品を一緒に拾い集める優子です。
にこにこする大輔、そしてなんだかしあわせそうな優子です。
「優子のためにもっとがんばれ、へなちょこ大輔」
とナレーションがはいり、そのあとＭｒ．さかいが電動スクーターで走る映像がちょっと流れて
「あ〜りがと〜〜〜う、みんなのヒーロー、Ｍｒ.さかい！」
とナレーションが流れ、テロップに「ホントにおしまい」と出て、終了となりました。
ついに「焼肉ヒーロー」は終了となりました。まどかちゃんはじめ出演者のみなさん、スタッフ、関係者のみなさん、半年間お疲れさまでした。そしてありがとうございました。
スポンサーの焼肉屋さかいさん、どうもありがとうございました。
それでは。
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